北海道余市町栄町にある「フゴッペ洞窟」について紹介します。フゴッペ洞窟は古代壁画が残るスポットであり、宇宙人や有翼人の姿が描かれているのです。フゴッペ洞窟では縄文人の信仰を垣間見ることが出来ます。Tシャツのお土産や周辺のスポットと合わせて遺跡を解説します。
フゴッペ洞窟とは
北海道にあるパワースポットのフゴッペ洞窟について紹介します。フゴッペ洞窟と聞くと海外のパワースポットの印象を抱くかもしれませんが、日本にある知る人ぞ知る観光地なのです。発見したのは中学生であり、宇宙人や有翼人に関する噂もある不思議なパワースポットになります。
ミステリーマニアにとって無視できないフゴッペ洞窟は、どういった経緯で発見されたのでしょうか?フゴッペ洞窟へのアクセスや気になるTシャツなど、気になる情報をまとめて紹介します。北海道のパワースポット特集はこちらの記事をチェックしてください。
北海道余市にある洞窟遺跡
フゴッペ洞窟は北海道余市町栄町にある遺跡です。洞窟が作られたのは続縄文時代だと考えられています。日本海の海岸から南方向に約200メートルの平地に遺跡はあるのです。町の人は「丸山」と呼んでおり、張り出した岩盤を屋根代わりにする「岩陰遺跡」に分類されています。
フゴッペ洞窟の発見と遺跡
フゴッペ洞窟のユニークなエピソードは発見の時から始まっていました。フゴッペ洞窟は1950年に、札幌から海水浴に来た人物が発見しています。古い遺跡を探し求める考古学者はたくさん居ますが、発見した人物は中学生だったのです。
壁画に描かれた人間らしき人物は、それぞれ「角」らしきものを持っており、不思議な姿かたちとなっています。その姿故に、地球人ではなく宇宙人説もあるほどです。古代ミステリーが好きな人にとっては興味深い資料といえるでしょう。
発見したのは中学生
フゴッペ洞窟を発見した中学生は、札幌から海水浴に来ていた大塚誠之助という人物でした。兄が北海道札幌南高等学校の郷土研究部に所属していたこともあり、相談したところで大発見と大騒ぎになったそうです。
実は、1927年の段階で国鉄函館本線の土砂除去作業中に9点の刻画が発見されており、兄にそれを見るように勧められたことがきっかけでした。中学生は近辺を見て回ったときに土器片を見つけたことで、本格的な調査が進められることになったのです。
発掘調査
二人の連絡を受けて、フゴッペ洞窟の正式な発掘調査が1951年から行われました。調査団は北海道大学教授の名取武光助を筆頭に、考古学や人類学の専門家が参加し調査が進められたのです。まさに中学生の大発見だったといえるでしょう。
調査すればするほど、フゴッペ洞窟にある壁画の価値が重要であると確認されたようです。北海道に近いロシアでも、フゴッペ洞窟の壁画と似たものが確認されており、それぞれの繋がりを感じさせるものとなっています。
遺跡の現状
フゴッペ洞窟は1997年に文化財保存の専門家による「史跡フゴッペ洞窟保存調査委員会」が設置され、施設の老朽化に対する対策が検討されました。2002年にフゴッペ洞窟内の改修工事を開始し、風化を防ぐための改修が行われたのです。
フゴッペ洞窟自体を施設で覆うような形で保護されており、発見された壁画を観覧できるようになっています。入館料金は大人300円、小中学生100円ということもあり気軽に入館できるのです。
フゴッペ洞窟は謎のパワースポット
フゴッペ洞窟は考古学的に意味のある場所ですが、現在は違った見方から注目されるようになっています。それはフゴッペ洞窟の壁画に描かれたものが、宇宙人や有翼人を描いたものという見方なのです。また、そういった壁画も関係して、パワースポットとして訪れる人が増加している点を紹介します。
フゴッペ洞窟の名前の由来
洞窟の「フゴッペ」とは、アイヌ語の「フムコイペ(波声高い所)」が由来となったそうです。北海道はアイヌとの関わりが深く、当時の人達による壁画だと考えられているのでしょう。
洞窟内の不思議な壁画
フゴッペ洞窟内には不思議な壁画が複数残されています。その数は200以上となっており、人間や動物、船などが確認できるのです。人が船に乗っている姿は、当時の文化を確認する大切な資料となるでしょう。
洞窟内は約30分ほどで回れるため、決して大きな施設とはいえません。フゴッペ洞窟内の基本的に撮影が禁止されています。代わりに施設内の展示物を撮影した写真を撮ることができます。実物はじっくりと目で記憶して、資料をカメラで残すと良いでしょう。
宇宙人に似ている有翼人
重要なのは、フゴッペ洞窟に描かれた人の中に、翼のある「有翼人」と思わしきものがある点です。フゴッペ洞窟内の南壁に宇宙人や有翼人といわれているものがあります。また、宇宙人や有翼人と思われる壁画には、シャーマン(古代の占い師)との関連性を示唆する道具も描かれています。
世界の様々な遺跡に宇宙人や有翼人を想像させる壁画が残されています。国や時代が違っても似ている壁画が残されていることに、不思議な感覚を抱くかもしれません。日本で宇宙人や有翼人の壁画が見れる重要なスポットがフゴッペ洞窟なのです。
土器や骨角器、炉跡も発見
フゴッペ洞窟は壁画だけでなく、土器や骨角器、炉跡も発見されたのです。先程のシャーマンに関係する鹿の骨の卜骨も出土しており、興味深い資料となっています。遺跡から出土したものから、フゴッペ洞窟は住居ではなく、何らかの儀式を行う場所だった、という見方が強くなったのです。
貝殻なども多く出土しており、儀式は狩猟や漁業に関係する祈りだと考えれています。北海道内にこうした岩面壁ががあるのは、フゴッペ洞窟と小樽市手宮洞窟の2ヶ所だけというのも興味深い点でしょう。
霊感が強い人は「感じる」ことも!
近年、フゴッペ洞窟が注目されているのはパワースポットとしてです。宇宙人や有翼人を連想させる壁画から、ミステリー好きや宇宙のエネルギーを求める人が集まるのでしょう。また、古代のシャーマンが活動したと思われるスポットとして、幻想的な雰囲気もあります。
パワースポットは熊野三山や伊勢神宮などが有名ですが、神社や滝などスピリチュアルな場所が選ばれることが多いのです。本来は信仰の場や自然崇拝に使われていた場がパワースポットとなっており、フゴッペ洞窟も「気を感じる」場所だといえるでしょう。
フゴッペ洞窟周辺おすすめ観光スポット4選!
フゴッペ洞窟周辺には観光としておすすめのスポットがいくつも存在します。フゴッペ洞窟と同じく、パワースポットとして注目されている場所や神社もあるので、のんびりと観光を楽しむのがおすすめです。フゴッペ洞窟周辺のおすすめスポットを紹介します。
おすすめスポット①ニッカウヰスキー余市蒸溜所
洞窟から車で10分ほど移動すると「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」があります。こちらは施設を見学することが出来て、ウイスキーの試飲やレストランで食事を取ることができます。「余市ワイナリー」も近くにあるので、お酒が好きな人は立ち寄ると良いでしょう。
ただし、車やレンタカーで訪れる場合、飲酒は厳禁です。余市町駅からバスが出ているので車ではなくバスで訪れるようにしましょう。おしゃれな空間や工場見学だけでも十分に楽しめるスポットになっています。
住所 | 〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7丁目6 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
TEL | 0135-23-3131 |
おすすめスポット②西崎山環状列石
「西崎山環状列石」は余市市と小樽市との境界にある、畚部岬に連なる遺跡です。畚部岬の丘陵上には広い範囲に渡って石が並べられており、人為的に配置されたと考えれています。すべてを見学できるわけではないですが、保存整備されたスポットを観覧することができるのです。
このスポットは古代の人達が日時計として利用していたと考えられています。丸い石や柱上のものを確認すると、まさに現代の時計と同じような見た目になっているのです。地下からは縄文時代と思われる土石片が出土しており、約3,500年前のものと推測されています。
住所 | 〒046-0001 北海道余市郡余市町栄町551 |
おすすめスポット③忍路環状列石
古代ミステリーによく登場するのが「ストーンサークル」です。実は北海道の小樽にある「忍路環状列石」にもストーンサークルがあります。1861年に発見され、1961年に国の史跡に指定されています。日本の考古学史上始めて学会に報告されたストーンサークルという点がポイントです。
学者の研究から、このストーンサークルは「区画墓」と呼ばれる集団墓地だったと考えられています。こちらのスポットは言われてみないと分からないスポットとして有名で、直ぐ側にビニールハウスがあるというのもユニークといえるでしょう。
住所 | 〒048-2561 北海道小樽市忍路2丁目 |
おすすめスポット④金吾龍神社
金吾龍神社は小樽に本社がある神社です。東京都渋谷区に東京分祠があるため、こちらの神社を知っている人もいるでしょう。金吾龍神社は古代神官の「大水口宿禰」の後裔が改築した祠堂したものとなっています。大本は3万年前に遡るといわれる由緒正しい神社なのです。
1万6000年前に、北の縄文人がフゴッペ岬で信仰を始めており、室町時代頃から現在の神社の形となったようです。昭和後期に神社が乗っ取られて宝物や古文書が盗まれるという事件も起き、自然災害と合わせて壊滅状態になったのを再建しています。
小樽本社住所 | 〒048-2562 北海道小樽市 蘭島1丁目21-24 |
東京分祠 | 〒151-0053 東京都渋谷区 代々木2丁目26-5-510 |
TEL | 03-5308-3231 |
フゴッペ洞窟の詳細情報
中学生が偶然発見したフゴッペ洞窟は、縄文人の信仰を知る重要なパワースポットです。中学生が発見していなければ、宇宙人や有翼人の壁画も埋もれたままになっていたでしょう。実際にフゴッペ洞窟に訪れるための詳細情報を紹介します。
フゴッペ洞窟までのアクセスはもちろんですが、一部マニアに人気のTシャツが注目どころです。フゴッペ洞窟へのアクセスと合わせて、Tシャツをゲットして帰るのを忘れないようにしましょう。
フゴッペ洞窟へのアクセス
フゴッペ洞窟のアクセスは電車か車を利用すると良いでしょう。在来線を利用して余市町周辺のパワースポットや宇宙記念館などにアクセスして見学するのもおすすめです。北海道旅行では少しマイナーなスポットといえますが、中学生が見つけた遺跡をじっくり堪能してみましょう。
車・レンタカーを利用する場合
車やレンタカーで訪れる場合は、余市駅から国道5号線経由で約10分で到着します。バスは中央バスで「フゴッペ洞窟前」下車で徒歩1分です。フゴッペ洞窟前という分かりやすい名前なので、アクセスを間違えにくいでしょう。
電車の場合は余市駅から函館本線各停「小樽行」から約6分で「蘭島駅」下車です。そこから歩いてアクセスできますが、バスを使って「余市梅川車庫前」で「フゴッペ洞窟前」で下車しましょう。
駐車場情報
フゴッペ洞窟は道がアクセスしやすいということもあり、車やレンタカーが便利です。フゴッペ洞窟がある施設には無料の駐車場が用意されています。注意したいのはフゴッペ洞窟は、冬期間閉館が「12月中旬から4月上旬」となっている点です。
北海道の厳寒期は積雪量が多くなり、一部の施設を冬期間に閉館する場合があります。フゴッペ洞窟も冬場は閉館しているため、温かい季節に訪れましょう。ストーンサークルのスポットなども、温かい季節にゆっくり回るのがおすすめです。
フゴッペ洞窟の基本情報
【名称】 | フゴッペ洞窟 |
【住所】 | 北海道余市郡余市町栄町87 |
【アクセス】 | 余市駅から国道5号線経由で約10分 バス:中央バス「フゴッペ洞窟前」下車、徒歩1分 |
【料金】 | 大人300円、小中学生100円 |
【公式HP】 | https://www.town.yoichi.hokkaido.jp/ machi/syoukai/fugoppe.html |
【備考】 | 開館時間:9時~16時30分 冬期間閉館:12月中旬から4月上旬 駐車場:施設内に有り(無料) |
お土産は洞窟オリジナルのTシャツがおすすめ!
フゴッペ洞窟に訪れたらお土産を買って帰りましょう。おすすめのお土産は「フゴッペ洞窟Tシャツ」です。このTシャツは余市水産博物館の館長が自らデザインしたものになっています。黒字のTシャツに宇宙人や有翼人と噂されている壁画の絵がプリントされています。
こちらのTシャツは意外な人気となっており、訪れた人が購入する人気のお土産なのだとか。Tシャツの価格は1,500円と手頃なところもおすすめポイントです。2019年にコンテストが行われて、黒字に金色の宇宙人・有翼人が描かれたTシャツも販売されました。
フゴッペ洞窟のミステリースポットを体感しよう!
フゴッペ洞窟の真相やアクセスの仕方、気になるTシャツについて紹介しました。中学生が発見した壁画は宇宙人や有翼人を描いたものと考えられています。また、フゴッペ洞窟ではその宇宙人・有翼人を描いたTシャツが人気となっているのもユニークな情報でしょう。
北海道余市町からアクセスしやすいところにあるスポットなので、周辺のストーンサークルや神社と合わせて訪れるのがおすすめです。フゴッペ洞窟の宇宙人や有翼人の壁画を見て、古代ミステリーの世界を楽しみましょう。


