鬼怒川温泉は日本有数の温泉地として知られていますが、意外にも荒れ果てた廃墟群が立ち並んでいて社会問題になっています。鬼怒川温泉が廃墟になった理由について調査してみました。中には心霊現象が起きる廃墟もあるようなのでご紹介しましょう。
鬼怒川温泉の廃墟群がやばい!
鬼怒川温泉と言えば、皆さんはどういった印象を持っているでしょうか。バブルが崩壊したと同時に廃墟郡となり、今でも廃墟は残り続けている鬼怒川温泉は、その雰囲気の暗さに心霊スポットとして有名な場所です。
今回は、そんな鬼怒川温泉の廃墟郡内で心霊スポットとして有名な建物や注意点など、詳細について紹介します。
鬼怒川温泉とは?
鬼怒川温泉は栃木県にある温泉で、北関東屈指の温泉地として知られています。鬼怒川温泉は一時、東京の奥座敷と呼ばれており、鬼怒川温泉の近郊には東武ワールドスクウェアや日光江戸村など、観光で訪れる方も多い人気の温泉です。
首都圏から特急列車で約2時間でアクセスすることができて、山に囲われた一帯は豊かな自然と四季折々の風景を楽しむこともできるので、未だに人気が高い観光スポットです。
廃墟群になった理由や心霊現象に迫る
鬼怒川温泉の現在は廃墟が立ち並び、荒れ果てた姿は哀愁や悲壮感が漂います。鬼怒川温泉は日本を代表する温泉地として知られているのに、なぜ廃墟群となってしまったのか、その理由に迫ってみました。
また、廃墟群の中には心霊現象が起こると噂される場所もあるので、建物を何点か挙げて紹介していきます。
なぜ?鬼怒川温泉が廃墟群になった3つの理由
鬼怒川温泉が廃墟群になった3つの理由についてご紹介しましょう。鬼怒川温泉は北関東屈指の温泉地として知られているのに、なぜ廃墟と化したのでしょうか?
理由①バブルの崩壊
バブル期には年間341万人の観光客が鬼怒川温泉を訪れていました。1991年にバブルがはじけると、鬼怒川温泉内の多くの施設に融資していた足利銀行が破綻しました。それにより、鬼怒川温泉の有名旅館は経営状況が悪化し倒産しています。
さらに世間的にも不況になり、贅沢が難しい時期が続くことで鬼怒川温泉を訪れる客足が激減します。1999年には「きぬ川館本店」が廃業し、2008年には「鬼怒川第一ホテル」が廃業しています。さらに、2010年には「元湯星のや」、「鬼怒川観光ホテル東館」も相次いで廃業しました。
鬼怒川温泉の利用客は多くが、研修や社員旅行などを実施している企業で、多くは団体で利用していましたが、景気が冷え込んだことでそういった事ができる企業も減ってしまい、そうなると鬼怒川温泉全体にも痛手となります。
結果、多額の投資をして築かれた豪華なホテルや旅館でしたが、空き部屋が多く、厳しい経営状況となったにも関わらず、世情的に巻き返すことが難しく、その形だけを残して廃業の一途となりました。そのままの状態で放置されている施設は市が把握しているだけで16軒にものぼります。
理由②所有者の夜逃げなどで取り壊し不能
現段階で廃墟郡の取り壊しは不能です。バブル崩壊で足利銀行が倒産し、資金繰りに困った旅館の所有者が次々に夜逃げしたからです。日光市は所有者に撤去を求めるハガキを送付しましたが、それがきっかけになって夜逃げしたのか、その前から夜逃げしていたのか、夜逃げした本人に届くはずもなく、いまだに連絡がとれない状況のようです。
そもそも夜逃げということは、建物の所有権をそのままに姿を消したということになります。所有権が夜逃げした所有権者にあるまま取り壊すと大問題になり、さいあく裁判沙汰になってしまうので手を出せないのが現状です。
もし夜逃げした所有権者に連絡が取れて取り壊しすることになったとしても、夜逃げしたぐらいなので本人が費用を出すことはできませんし、自治体にとっても資金的に難しいです。取り壊しには多額の費用がかかり、小さな自治体では解体費用を用意することができません。
その中でもいくつかの建物は税金で取り壊され、公園や遊歩道になったケースもありますが、全ての建物の取り壊しには至っておりません。廃墟郡は不法侵入者も多く、今後を考えると大きな事故になる可能性もあるので自治体は最善を尽くしていますが、夜逃げして連絡が取れないとなると今後も廃墟郡はあり続けそうです。
理由③買い手がいない
鬼怒川温泉が廃墟になった理由は、夜逃げした所有権者と連絡が取れないだけでなく、買い手がいないことが挙げられます。もし夜逃げした人達と連絡が取れて、建物の売買に出されたり取り壊しが決まったとしても、その買い手がいないのでは意味がありません。
鬼怒川の現在の価値は、莫大な金額を払って建物の取り壊しても、利益を出すどころか解体費用を賄えるほどの価値がありません。老朽化したホテルという特殊用途な建物を再利用することは難しいと思われます。
解体費用は5億円から10億円以上かかるようで、これだけの解体費用を払ってまで購入したいという企業や個人の買い手がおらず、そういった事情を踏まえ、夜逃げした所有者を探そうとはならないのかもしれません。
鬼怒川温泉の廃墟群は心霊スポット?目撃情報も
鬼怒川温泉の廃墟群は心霊スポットとしても注目されている場所です。廃墟群の方々で心霊現象が起きると噂されており、多くのマニアが心霊スポット巡りをしているようなので、心霊スポットとなっているところをご紹介しましょう。
心霊スポット①きぬ川館本店
きぬ川館本店は心霊スポットとして話題になっています。きぬ川館本店ではかつて名物だった「かっぱ風呂」から悲鳴が聞こえるという噂が浮上しているようです。
心霊スポット②元湯 星のや
元湯 星のやは1925年に創業された老舗の旅館でしたが、2010年秋に廃業しています。鬼怒川温泉では数少ない源泉かけ流しの温泉でした。2003年には「温泉教授の日本百名湯」で絶賛されています。
そんな元湯 星のやですが、電話をすると未だに電話がつながると噂されています。電話をかけると「ご予約ですか?」と聞かれると話題になっていて、断るとオーナーがいたずら電話に怒って呪われるという話があるそうです。
心霊スポット③鬼怒川第一ホテル
鬼怒川第一ホテルは昭和55年に開業し、8種の湯船を楽しめる人気のホテルでしたが、2008年に閉業しています。看板が剥がれてしまい、現在はもぬけの殻となり、寂しく悲しい雰囲気が漂っています。
そんな鬼怒川第一ホテルでは手招きする人が見えるという目撃情報があり、心霊スポットとして話題になっているようです。
心霊スポット④日本ウエスタン村
日本ウエスタン村は1974年に開園したアミューズメントパークでしたが、2006年から長期休園しています。西部開拓時代のアメリカをイメージして作られ、現在も取り壊しを行わず、アトラクションや建造物が残っています。
取り壊しされていないので、建物の内部は劣化がかなり進んでいるようです。建物内部には不気味なマネキンが残されていたり、ジョンウェインのようなロボット、顔面がはがれた無残な姿のロボットなど、妙な雰囲気が漂っています。
日本ウエスタン村では子供の霊が走り回っているという噂が聞かれます。アミューズメントパークなので、辺りで亡くなった子供達が集まって楽しんでいるのかもしれませんが、真相は闇の中です。
鬼怒川温泉の廃墟群は探索NG!入ってはいけない3つの理由
鬼怒川温泉の廃墟群は探索NGです。なぜ探索してはいけないのか、入ってはいけない理由について調査してみました。
入ってはいけない理由①廃墟の探索は不法侵入になる
鬼怒川温泉の廃墟群に入ってはいけない理由の1つに廃墟の探索は不法侵入になるということが挙げられます。廃ホテルは私有地、または市の管轄になるので、許可なく勝手に入るのは不法侵入になります。
入ってはいけない理由②建物の老朽化で危険
廃墟群のほとんどは建物が老朽化していて危険です。建物はかなり古く、老朽化しているので、崩壊する恐れがあります。管理が難しい現状なので、少し歩いただけでも崩壊して大怪我を負ったり、さいあく死に至る可能性もあります。
入ってはいけない理由③アスベストによる健康被害も
廃墟の建物内はアスベストが剥き出しになっているところもあり、侵入すると健康被害も考えられます。そのため、鬼怒川温泉の廃墟群には入ってはいけないことになっています。
廃墟群だけじゃない!鬼怒川温泉の人気観光スポット5選
鬼怒川温泉は廃墟群が立ち並んでいることで話題になっていますが、それだけではなく、人気の観光スポットもあります。鬼怒川温泉で人気の観光スポットについて調査してみました。
観光スポット①「千と千尋の神隠し」の世界!あさやホテル
鬼怒川温泉の人気観光スポットは「あさやホテル」です。あさやホテルは「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋のモデルと言われているホテル。あさやホテルはとてもゴージャスな雰囲気で、吹き抜けが素晴らしく、「千と千尋の神隠し」の油屋そっくりです。
露天風呂もあり、ゆっくりと温泉に浸かりながらリフレッシュすることができます。あさやホテルは創業130年とかなりの老舗ホテルです。鬼怒川温泉ではバブル崩壊後、かなりの旅館が倒産しましたが、あさやホテルは現在も人気があります。
あさやホテルの外観は「千と千尋の神隠し」の油屋とは違い近代的な雰囲気です。あさやホテルの源泉は「子宝の湯」と言われていて、昔から多くの人に愛されています。また、あさやホテルのお湯は美肌の湯としても知られています。
あさやホテルへは鬼怒川温泉駅からバスでアクセスすることができるので大変便利。あさやホテルで日頃の疲れをいやしてみませんか?
「あさやホテル」の基本情報
施設名 | あさやホテル |
住所 | 栃木県日光市鬼怒川温泉滝813番地 |
アクセス | 東武浅草駅より特急で約2時間。鬼怒川温泉駅下車 |
電話番号 | 0288-77-1111 |
観光スポット②大迫力!SL大樹
SL大樹は東武鉄道が運営するSLで、日光・鬼怒川エリアを走っています。2017年8月10日から下今市駅から鬼怒川温泉駅間を結んでいます。大きな車体からは大きな汽笛の音が鳴り響き、迫力満点です。
車窓からは大自然を楽しむことができて、季節ごとに移り替わる風景は絶景です。SL大樹はSLが客車3両を引っ張っています。全6両で編成されていて、昭和を感じさせる懐かしい車両ばかりです。
SL大樹を利用して日帰りの旅に出たり、1泊旅行に出かけるのもおすすめ。浅草から日光・鬼怒川エリアの旅行に出かけてみましょう。
「SL大樹」の基本情報
施設名 | SL大樹 |
アクセス | 下今市駅・東武日光駅・東武ワールドスクウェア駅・鬼怒川温泉駅 |
電話番号 | 03-5962-0102 |
観光スポット③無料足湯「鬼怒太の湯」
「鬼怒太の湯」は無料で利用することができる足湯です。東武鉄道鬼怒川温泉の駅前広場にあるので、駅に到着してすぐに利用することができるのでおすすめ。足湯に浸かりながらゆっくりと観光プランを考えてみましょう。足湯に入ると疲れを癒すことができます。
アルカリ性単純温泉で、筋肉痛や神経痛、関節炎などに効果が期待できるようです。鬼怒川温泉のキャラクターである鬼怒太の像が目印なので、是非立ち寄ってみてください。「鬼怒太の湯」には手湯もあるので、ハンドケアにもおすすめ。
「鬼怒太の湯」の基本情報
施設名 | 鬼怒太の湯 |
住所 | 栃木県日光市鬼怒川温泉大原1397 |
アクセス | 東武鬼怒川温泉駅下車すぐ |
営業時間 | 午前9時~午後6時 |
定休日 | 年中無休 |
料金 | 無料 |
観光スポット④鬼怒川ライン下り
鬼怒川ライン下りは、美しい渓谷美を満喫することができます。鬼怒川は大自然が想像した渓谷。鬼怒川ライン下りは船頭さんが巧みに櫂をさばき、スリル満点で鬼怒川を下ることができます。
鬼怒川ライン下りは鬼怒川を40分かけて下ります。下船後は無料のシャトルバスで戻り、乗船時間は40分でバスは30分かかります。料金は中学生以上2900円、4歳以上の子供は1900円、1歳から3歳の幼児は600円です。
団体様は貸切もできます。鬼怒川温泉ロープウェイと鬼怒川ライン下りとのセット割引もあるので、両方行かれる方はセット割引を利用するとお得です。
「鬼怒川ライン下り」の基本情報
施設名 | 鬼怒川ライン下り |
住所 | 栃木県日光市鬼怒川温泉大原1414 |
アクセス | 鬼怒川温泉駅から徒歩約4分 |
電話番号 | 0288-77-0531 |
営業時間 | 4月中旬~11月下旬 9:00~15:45 |
定休日 | 期間中は無休 |
料金 | 大人2900円、子供1900円、幼児600円 |
観光スポット⑤鬼怒川温泉ロープウェイ
鬼怒川温泉ロープウェイは鬼怒川温泉街を一望することができます。標高700メートルの丸山山頂までのロープウェイで、絶景を見渡すことができるおすすめの観光スポット。標高差300メートルを3分半で昇ります。
山頂には展望台があり、鬼怒川温泉街を一望することができ、一見の価値ありです。温泉神社もあり、神社前には双龍門が新しく設置されました。猿園ではかわいい猿たちにエサをあげることができるのでお子様も大喜びです。
中学生以上の大人は1100円、4歳から小学生までの子供は550円。展望台からは四季折々の風景を楽しむことができるので、鬼怒川温泉を訪れた際には是非足を運んでみましょう。
「鬼怒川温泉ロープウェイ」の基本情報
施設名 | 鬼怒川温泉ロープウェイ |
住所 | 栃木県日光市鬼怒川温泉滝834 |
アクセス | 鬼怒川温泉駅からタクシー約5分 |
電話番号 | 0288-77-0700 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | 無休 |
料金 | 大人(中学生以上)1,100円 子供(4歳~小学生) 550円 |
駐車場 | 有り |
鬼怒川温泉は廃墟群だけじゃない!観光&温泉を楽しもう
鬼怒川温泉は廃墟群となってしまいましたが、魅力がたくさんあるスポットでもあります。廃墟群は取り壊しができず、社会問題にもなっていますが、今後崩壊して立ち入りが禁止になる可能性もあります。見られる内に、ぜひ現地へ足を運んでみてください。


